その一言、大丈夫?知っておきたい“今どきの感覚”

「あんな一言がハラスメントになるなんて…」そう戸惑う方も多いのではないかしら?私たちにとって“当たり前”だった言動が、今の職場では「ハラスメント」と受け止められてしまうケースが増えています。
このコラムではハラスメントの変化とその背景、注意すべきポイント、指摘されたときの対処法まで、働くミドル世代が押さえておきたい内容をわかりやすく解説します。
悪気がなくても「ハラスメント」と受け止められる時代に
現代の職場では「昔は普通だった言葉」が、若手社員にとってはストレスの原因になっていることがあるようです。「え?そんなことで?」と驚くようなことが、ハラスメントとして受け取られる時代になってきました。
私たちが働きやすさと人間関係を守るために必要なのは、「世代間の感覚の違いを理解し、アップデートする姿勢」だと思います。
かつては「厳しく指導するのが当たり前」「体育会系の職場文化」が主流でしたが、今は“尊重”と“配慮”が重視される時代。時代とともに働き方や人との接し方も変わり、価値観も多様化、パワハラやセクハラの認識も細かくなっています。
パワーハラスメントの定義とは?
厚生労働省が定めるパワーハラスメントの要件は、職場において行われる
- 優越的な関係を背景とした言動であること
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えていること
- 労働者の就業環境が害されること
この3つの要素を全て満たすもの(客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、これに該当しません)。
つまり、言った本人に悪意がなくても「相手がどう感じたか?」という個人の受け止め方が重要なポイントとなってくるのです。
知らずにやっているかも?最近の“ハラスメントと捉えられがちな言動”
メモ取らなくて大丈夫?」
ある調査では、「いま教えたことをメモ取らなくて大丈夫?」という言葉に対して、50〜60代のうちハラスメントと捉えるのはわずか2.4%でしたが、20代では5.6%なのだそう。
「いやいや、少数派じゃん」「5.6%しかいない」と思われるかもしれません。しかしSNSでの発信や拡散力により、少数意見も広く届くようになっています。
重要なのは「法律上セーフだからOK」ではなく、「職場の空気を乱さない言葉選び」が求められることです。
「マルハラ」
近年話題になっているのが、『マルハラ(マルハラスメント)』です。これは、メールやビジネスチャット文の末尾に「了解しました。」「○日までに提出してください。」のように句点(。)を付けることが、冷たく、威圧的に感じられるという現象を指すのだとか。
オンラインアンケートでは、特に18〜29歳の若い女性の約6〜7割が「句点に冷たさや怖さを感じる」と回答しています。
これはSNSやチャットアプリが発展し、短い言葉でスピーディにやり取りする機会が増えたため、若者世代がメッセージに句点を使わなくなった(見慣れていない)ことが要因でしょう。。
このように世代間で常識の違いがあることを意識するだけでも、コミュニケーションの質は大きく変わります^^
テレワーク時代の新ハラスメント
リモートワークの普及により「即レスを求める」や「Webカメラを常にONにさせる」などの新しいハラスメント問題も出てきました。
「リモートだからこそマメに連絡を取るべき」と思う気持ちが、若手には「監視されている」と映ることもあるようです。
もし「ハラスメント」と言われたら、どう対応すればいい?
誰だって悪気なく言った一言がハラスメントだと指摘されたら、戸惑いますよね。
“自己防衛”はもちろんですが、その後の対応で大切なのは“信頼回復”を目指すことです。
ハラスメントと言われたときの対応3ステップ
否定せず、まずは「聞く」
「そんなつもりじゃなかった」と反論する前に、「そう感じさせてしまったのですね」と受け止めましょう。
相手の気持ちに寄り添う姿勢が、信頼関係の修復につながります。
具体的に何が気になったかを聞く
「どういう言い方が気になりましたか?」と丁寧に聞けば、自分の言動を振り返るきっかけになります。ただ当事者同士ではなく、上司など第三者を介して話す方が良い場合もありますので、そのときの状況で判断してくださいね?
必要なら第三者に相談する
自分一人で抱え込まず、上司や人事に相談するのも大切。今は「ハラスメント相談窓口」など、社内のサポート体制が整っている企業も増えていますからね◎
【ハラスメント自己診断】あなたの職場コミュニケーションは大丈夫?
以下の質問に答えて、自分のコミュニケーションスタイルを振り返ってみましょう。
あなたが発言するとき、一番意識しているのは?
A. 相手の気持ちと状況
B. 正確さと効率
C. 自分の経験ややり方
→Aが理想的ですが、BやCが多い場合、無意識の押しつけに注意。
注意やアドバイスをするときの言葉づかいは?
A.「〇〇してもらえると助かります」など柔らかい言い回し
B.「なんでできてないの?」など直接的な言い方
→Bは場合によっては威圧的に聞こえ、ハラスメントと受け止められることも。
世代間ギャップに対してどう感じますか?
A. 柔軟に受け入れ、学ぼうとしている
B. どうしてそんなことで傷つくのか理解できない
C. 若手は我慢が足りないと思っている
→B・Cが多い人は、時代の変化を前向きに取り入れる姿勢が必要かも。
「ハラスメント」と指摘されたときの対応は?
A. 相手の気持ちに寄り添いながら冷静に対応
B. 自分の正しさを主張
C. 怒りやショックで落ち込むだけで終わる
→Aを目指し、B・Cの場合は冷静な対話スキルを磨くのが◎
チェック結果
YESが多い・BやCが多い場合
→感覚のアップデートが必要かもしれません。
Aが多い方 →柔軟で信頼されやすいコミュニケーションスタイルです
職場で気をつけたい“うっかりハラスメント”10選
あなたのその言葉・行動、大丈夫ですか?日常業務の中で、知らず知らずのうちに相手を不快にさせていないか確認してみましょう。
- 若手に指示を出すとき、「メモしなくて大丈夫?」と無意識に言っている
- 文章の語尾に「。」をつけるのがビジネスマナーだと思っている
- 後輩のミスに「なんでこんなことも分からないの?」と叱っている
- 体調不良で休んだ若手に「自己管理がなってない」と口にしている
- 飲み会やランチを「断るのは空気を読めてない」と感じている
- 返信が遅いときに「すぐ返して」とチャットで催促することがある
- 「女の子なんだから」「男なんだから」と性別で役割を決めている
- 「昔はこれくらい普通だった」と言ってしまうことがある
- 後輩にニックネームで呼びかけることがある(例:〇〇ちゃん)
- 「俺の若い頃はもっと大変だった」と自分の経験を押し付けている
→YESが3つ以上なら注意!
職場の空気を和らげていたつもりでも、相手にとってはプレッシャーや不快感になっているかもしれません。
私たちの“当たり前”をアップデートしよう
「昔はこうだったのに」「今の若者は…」と思ってしまう気持ちもわかります。でも、働く人が年々減っていく今、世代間の壁を壊すことが、職場の未来をつくる第一歩です。
一人ひとりが小さな気配りをするだけで、職場はぐっと働きやすくなります。
今一度、自分の言葉や態度を見直してみませんか?
時代に合ったマナーや言葉づかいを意識することは、自分を守ることにもつながります。
未来の自分が「一緒に働いてよかった」と思われるような存在でいられるように。私たち40〜50代が少し柔軟になれば、職場はもっと温かく、働きやすい場所になるはずです。
句点でも絵文字でもない、第三の選択肢
「句点は怖いと感じるかもしれない」「かといって、絵文字を使えばおばさん構文とか言われるかも?」という不安を抱える方もいるでしょう。
「句点も絵文字もダメなんて、どうすればいいの?」という方にこそ伝えたいのが「フラットな敬語+やさしい語尾」 。
若手世代は「飾らない、でも気持ちのこもったやりとり」を好む傾向にあります。以下にいくつかご紹介しますね。
NG表現(冷たく/過剰に見える) | OK表現(自然・好印象) |
---|---|
承知しました。 | 承知しました、ありがとうございます |
了解です。 | 了解しました!よろしくお願いいたします |
明日までに提出してください。 | 明日までにご提出いただけると助かります |
お願いします。 | お手数ですが、よろしくお願いいたします |
ポイント
- 文末に「ありがとうございます」や「〜していただけると助かります」などのやさしい補足語を入れる
- 感嘆符「!」はビジネスでも、控えめに使えば温かみが出る(1文に1つまで)
- 親しみやすさは、表現よりも“相手を思う気づかい”に出る
- 絵文字や顔文字は仲が深まってからの関係性で使う(距離がある相手には控えめに)
- ビジネスチャットでの印象は、「文章の長さ」「語尾」「リズム感」で大きく変わります。親しみやすさは、表現よりも“相手を思う気づかい”で伝わります
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